ダイヤモンド基板開発

当社の技術は、次世代パワー半導体およびセンサーの基盤となる高品質ダイヤモンド基板の製造に特化しています 。中核となるのは、マイクロ波化学気相成長法(MPCVD法)を用いた独自の結晶成長技術です 。

当社は以下の特許技術を保有しており、他社にはない優位性を確立しています。

  • 高速・大面積成長技術: 世界トップクラスのホモエピタキシャル成長速度を実現し、生産効率を大幅に向上させます 。
  • 欠陥抑制プロセス技術: バッファー層を介することで結晶欠陥の伝播を防ぎ、表面欠陥を10³ cm⁻²以下に抑えた高品質な基板を製造します 。
  • 厚膜成長技術): クラックの発生を抑制し、自立可能な厚膜を成長させることで、世界で初めてCVD法による単結晶ダイヤモンド(111)自立基板の作製に成功しました 。

これらの基盤技術に加え、P型半導体向けの超高濃度ホウ素ドーピング技術や、品質工学とAIを融合させた開発プロセスを導入しています 。これにより、装置導入からわずか半年でダイヤモンド結晶の育成技術を確立するなど、開発サイクルの高速化を実現しています 。私たちは、材料開発から量産化までを見据えた統合的な技術力で、世界のエネルギー問題の解決に貢献します 。

ロードマップ

VISION IVは、ダイヤモンド技術の可能性を追求し続けます。短期・中期・長期の視点で、技術開発と事業展開を計画的に推進しています。

短期(1~2年):

  • 現行『ダイヤモンド電極一体型アンビル』の性能向上(例:対応圧力・温度範囲の拡大、センサー機能の統合)。
  • 特定用途向けカスタマイズ対応の強化。
  • 国内主要研究機関・大学への導入拡大。

 中期(3~5年):

  • 次世代ダイヤモンド合成技術の確立(例:より大口径、無欠陥、特定機能性ダイヤモンド)。
  • 半導体製造プロセス用ダイヤモンド部品の市場投入 。
  • 量子技術分野へのダイヤモンド応用製品の展開。
  • アジア市場を中心とした海外展開の本格化。

長期(5年以上):

  • ダイヤモンドによる革新的エネルギーデバイス、医療用デバイスの実現。
  • ダイヤモンド技術プラットフォームの構築とエコシステムの形成。
  • ダイヤモンド技術におけるグローバルリーディングカンパニーとしての地位確立。